最近徐々注目され始めている畳ベッド。
ニトリなどの家具量販店でも扱われていますよね。
今回は畳ベッドの欠点や評判・カビ対策とおすすめ製品をご紹介します。
畳ベッドの基礎知識
フレームに畳を合体させたベッド
畳ベッドはベッドの床板部分を畳にしたものを指します。
ベッドといえば洋風ですし、畳と言えば和風ですからまさに和洋折衷な代物と言えるでしょう。
和室の無い住宅で「い草」の雰囲気を取り入れたり、来客用として人気が高いです。
また、今まで畳に布団を敷いて寝ていた方が「ベッドの起き上がりやすさと畳の寝心地の両立」として選ぶ事も多いと言いますね。
そんな畳ベッドですが、値段だけで購入すると後悔してしまう可能性もあります。
畳ベッドにはどんな種類があるの?
畳ベッドには簡単に分けて3つの種類があります。
- 下部収納があるタイプ(引き出し式 & 跳ね上げ式)
- 折り畳み出来るタイプ
- 収納無し・折り畳み不可タイプ
基本的に床板部分が畳になっているだけで、その他のベッドと変わりません。
ではそれぞれの特徴と注意すべき点は何なのでしょうか。
①下部収納があるタイプ(引き出し式 & 跳ね上げ式)
下部とはベッドの下のデッドスペースを指します。
ここ収納にしてスペースを有効活用したベッドは畳ベッドじゃなくてもありますよね。
特に日本のような住宅様式では収納のあるなしが大きく「あるなら便利だよね」と思う方も多いでしょう。
しかし、下部収納タイプはおすすめできません。
なぜならベッド下は湿気の逃げ道だから。
ここを収納でふさいでしまうと、その収納スペースに湿気が溜まりカビやすくなります。
板材やい草に防カビ加工などが施されていても、どこまで持続し信頼できるかはわかりません。
また、畳自体も傷みが早くなってしまうのは何となくイメージできるのではないでしょうか。
下部収納には横から収納トレイを引き出す「引き出し式」と畳を持ち上げて下部スペースにアクセスする「跳ね上げ式」の2種類があります。
- 引き出し式⇒布団を敷いていても収納にアクセス出来るメリット
- 跳ね上げ式⇒収納力があり上から荷物にアクセス出来るメリット
それぞれ特徴があるものの、湿気が溜まりやすいことには変わりありません。
②折り畳みできるタイプ
折りたたみできるタイプの畳ベッドは使わない時にコンパクトにできるのがメリットですよね。
しかし、可動部品が多いだけありキシミや歪みが起きやすいでしょう。
買ってみたものの「思った以上に折りたたむ事がなかった」になりやすいのも特徴。
布団を上げ下げするのが面倒でベッドを買う人ならなおさらです。
搬入のしやすさを考える人もいますが、それならバラバラに出来るタイプを買って組み立てる方が丈夫。
さらに折り畳みの中央(継ぎ目)が気になる人もいるので注意が必要です。
③収納無し・折り畳み不可タイプ
3種類の中では一番魅力的に見えないこのタイプ。
実は一番優れているといえますね。
収納がないので風通しが良く湿気を放出しやすい上に、折り畳み機構も無いので各素材の強度が高いです。
モノは基本的にパーツが増えれば増える程故障しやすくなりますから、シンプルな位が一番使い勝手が良い事を覚えておいて下さい。
畳ベッドの畳にも種類がある
畳と言えば「い草」が間違いなく本流ですが、畳としては欠点も多くあります。
- 日焼けによる変色
- 劣化により「い草」のカスや粉が発生
- 飲食物を落とすとシミになりやすい
- ダニやカビ・害虫の発生(必ず発生する訳ではありませんが)
- 全体的に耐久性が低い
畳は上質な香りや質感と共にこれだけの注意点があり中々デリケートな素材であることがわかりますよね。
そのため今は下記のような素材の畳も登場しました。
- 和紙を加工した畳
- ポリプロピレン製の畳
これらの素材にすることで「い草」畳よりも耐久性が向上し様々なデメリットも克服しています。
ただし「い草」が好きな人にとっては物足りないでしょう。
畳ベッドも「い草」を使用したものとそうじゃないものがあるので注意して見てみて下さい。
(記載がなくわからない場合は問い合わせた方がよいです)
畳ベッドの疑問
カビが生えたり虫が湧くって本当?
使用環境や製品にもよりますが、どちらも十分に有り得ます。
特に「い草」の畳は天然素材が故に虫も付きやすくなるのは仕方がありません。
現在は紙畳やポリプロピレン畳など素材に考慮した畳もあります。
これらはい草の質感や香りを持ち合わせていないので、い草以外を選ぶならそもそも畳ベッドである必要性も再検討してみるべきですね。
ガビや虫の発生を抑えたいのであれば普通のベッドよりも衛生管理を徹底するのが一番です。
【畳に発生する虫】
- チャタテムシ
- シバンムシ
カビを防ぎたい場合は敷布団を通気性の良いマットレスにするという対策もあります。
マットレスというと「敷布団の下に敷くもの」という認識の方もいますが、最近のマットレスは体圧分散性に優れており1枚で使うものが主流。
詳しくは下記記事をご覧ください。
【関連記事】万年床でもカビないマットレスはエア系がおすすめの理由
セミダブルやダブルサイズもあるの?
畳ベッドというとシングルサイズやそれより小さいセミシングルなどが多いです。
しかし、セミダブルやダブルの畳ベッドもちゃんと存在するので心配は無用。
ただ、大手家具量販店など普通のベッドが売れ筋なのであまり扱ってないかもしれません。
欲しい場合は実店舗を巡り探すより、ネット通販を利用した方が確実です。
「実際に寝てみたい」という要望もあるかもしれませんが、ベッドマットレスのようにコイルの感触がシビアなものではありません。
粗悪品や不良品でなければ寝心地の違いはあまり感じられないでしょう。
有名メーカーから畳ベッドって出てるの?
今後はわかりませんが、今現在で多くの人が知っている有名寝具メーカーから畳ベッドはほぼ出ていないようです。
しかし、知っている限りでは唯一「ドリームベッド」という日本メーカーから畳ベッドが販売されています。
その他であれば一部家具量販店(ニトリ)及び、寝具通販が取り扱うメーカーのわからない製品がメインとなるでしょう。
メーカーがわからないと言うとなんだか不安に感じるかもしれませんが、ちゃんと木工屋による国産の製品もあります。
価格的な相場としては50,000円〜を見ておくと良いですね。
それ以下で求めるとなると品質的に不満が出る可能性は高いでしょう。
(普通のベッドでも50,000円位から品質が大きく変わると言われています)
ぶっちゃけニトリの畳ベッドってどうなの?
僕も近場のニトリで何回か畳ベッドを見に行った事があります。
寝てみた感じとしては特に問題ないですが、ちょっと価格相応な見た目だなぁと思ったのは正直な所。
実際に店舗で寝てみたとしても、それはあくまで一時的な評価でしかありません。
寝具は何ヶ月、何年と使っていけることが大前提ですから、使った人のみぞ知る部分です。
そのため良いとも悪いとも言えないのが残念・・・。
ただ、高品質な製品との差が数十万ならいざ知らず「あと数万円出せば立派な物を得られる」なら僕は選びません。
畳ベッドのおすすめ製品トップ3
ドリームベッド 畳ベッド セミダブルベッド 「Valuegence 086」 ¥118,800(税込)
日本の寝具メーカー「ドリームベッド」の畳ベッド「バリュージェンス」
洋風感溢れるロータイプかつシンプルな外観が意外にも畳とマッチしてますよね。
なかなか良いお値段ですが、確かな品質で満足できる逸品です。
日本製 島根県産ひのき使用 棚コンセント付き ¥55,944(税込)
島根県産のひのきを用いた畳ベッドがこちら。
日本の職人が丹精込めて加工したヒノキとい草のマッチングが秀逸ですね。
棚コンセントが付いており使い勝手も抜群です。
棚・照明・コンセント付き畳ベッド【泰然(たいぜん)】 ¥40,774(税込)
この中では一番お手頃な畳ベッド。
しかし、ベッド色や照明付きの棚やコンセント、引き出し付きなど多種多様なオプションを選べるため細かい部分で融通の効くモデルと言えます。
立ち上がりやすい高さに調節できる機能もあり、国産に加えて天然い草というのもベッドとして評価できるポイントですね。
床面耐荷重は150kgと十分な耐久性があり、シンプルながら長く使える品質です。
さいごに
納得できる畳ベッドで気持ちよく眠る
ベッドは一度買ったら数年は使いますよね。
もし買ってすぐに不具合や故障が起こったら粗大ごみになりかねません。
だからこそ価格だけで選ばずに、わからない事があれば販売先に問い合わせるなどじっくり吟味して下さい。
しっかり納得して選んだ畳ベッドなら数年先も毎日気持ちよく眠れるはずです。
最後に畳ベッドを数多く取り扱っているショップをご紹介します。